「岸田秀の教育論」

 和光大学名誉教授、岸田秀が、2002年6月16日の朝日新聞『私の視点』に記した、学校崩壊についての文章が面白い。

 「現代日本の教育の崩壊を招いている固定観念とは次のようなものである。」

1、みんな潜在的には平等な能力を持っているという観念。
2、勉強は苦痛だががまんして勉強すればそのうち役に立つという観念。
3、正しい教育方法を実施すれば生徒の能力が伸び、個性が開発されるという観念。
4、学校教育とは長期であるほど有益であるという観念。
5、学校に通学し卒業すれば能力や教育が身についているという観念。
 以上5項目を挙げてこられを捨てよと主張し、あわせて義務教育は4年でいいと述べています。

 なるほど、“みんな潜在的には平等な能力を持っている”と思っている方は、いらっしゃいますか。